DOMETIC Traveller (ドメティック・トラベラー)TH2500 の修理(症状:発電電圧が低い)
キャンプに行った際、最終日の片付けの時ですが(無風の炎天下)エアコンを駆動するために発電機を廻してトラブルが発生。
エンジン自体は起動するけど、エアコンが動かないという症状。
この時は、工具も、部品も、測定器も無いし、修理ができる所以も無いので、とりあえず戻ってから直すことにしました。

んでもって、糞暑い中でやりたくないので、かなりの早朝に作業開始。
フロントのメンテナンスカバーを外すと、この様に、メンテナンスし易い様に手前にオイル関連、プラグ、キャブレター&ガバナー装置、 エアクリーナーなどが集まっています。
このトラベラーを弄るのは、僕自身初めてですが、とりあえずエンジンを駆動し、
電圧をテスターで測ると約79Vくらいしか出ていない。
これではエアコンは動きませんです。 汗 (^ ^;)
ちなみに、カバーを開けてすぐに気づいたのはブレーカーが一つトリップしていた事で、これはステーター部(メイン電機子巻き線)の方なので、 過電流が流れたことになります。
最後にエアコンを使った直後に、ウッカリ再投入してしまったので、その時にトリップして、同時にコンデンサーの容量が抜けた可能性がある。
家の車のルーフエアコンは 一度停止すると、その後2分間は再起動禁止になっていまして、エアコンは DUO THERMO です。
ちなみに、エアコン自体は外部電源で普通に動きましたので、それ自身のトラブルを原因として発電機が壊れたという訳ではないです。
*発電機はサービスマニュアルがないので、 下記のリンクを紹介します。
テスターで測定して、一応電圧が出ているのが判ったので、ローターコイルとステーターコイル(メイン電機子巻き線)はたぶん大丈夫。
燃えたり焼き切れていたら、電圧はほぼ出ませんので。
ステーターの励磁巻き線の方もおそらくはOK.
これがアウトだとやはり電圧が出ません。
何か異常があれば、たいていの場合は匂いですぐに判ります。
正規の115Vが出ない原因として一番可能性が高いのは、励磁巻き線に取り付けられているコンデンサーのトラブル。
*写真のフロントにある二つのブレーカーの内の上(黄色→)のが、トリップしていたブレーカー(サーマルトリップ)。
下のはDC12V系統電源供給回路のブレーカです。
家の車では未使用。

ここで、話が変わりますが、この発電機は今でいうインバーター式ではなくて、
一世代前のコンデンサー補償式発電機(野中式)と言われるタイプ。
更に旧式はブラシ式というのありますが、それより簡単な構造の為に、故障率が非常に低くいという特徴があります。
このコンデンサー補償式の原理ですが、 僕が説明するよりこちらを参照ください。
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://global.yamaha-motor.com/jp/design_technology/technical/publish/pdf/browse/40ts_06.pdf

という構造なのですが、
簡単に

言うと、Ia と Ic の起磁力が相互に作用することで起電しながら互いに補償しあう(電機子反作用が有るため)、負荷返送に対して電圧が即応して安定しやすいもので、ローターの界磁巻線にダイオードを入れることで、ブラシの必要性が無くなる為に構造が簡素化する。 という感じでしょうか。
ファラデーの電磁誘導理論から、構造的に、 コンデンサの容量(電流量)が電圧に直接作用しますので、正常に電圧が出ない場合は、この励磁巻き線に取り付けられているコンデンサーが駄目な場合が多いという、事になるんです。
後で写真を載せますが、 取り付けられてるコンデンサーは 12.5μF。
また、このタイプの発電機は、やはり電磁理論的に回転数が高いほど電圧が高くなるのが特徴。
時速を切る導線の速度が速い=物理的な運動エネルギー量が多い為です。
話を戻しますが、ローター部のダイオードが駄目になっている可能性も十分に有りますが、コイル部を見た感じと、先にも書いたとおりに焦げた匂いがしないので、これはたぶん大丈夫。
そんな感じなのですけど、 一応全体を見ておきたいことから、とりあえず本体の引き出し作業の開始。
まずはACの出力配線を外し、ケース右サイドのスルーホールから抜き出す。
次に

接地端子を取り外します。
本体横のカプラー(黄色矢印)の外側を外し、 さらにケースに取付けられているカプラーベースも爪を押して抜く。

ちなみに下の写真の黄色矢印はガソリンホースで、緑線の様に吸気フィルターの裏を通って、緑矢印のケーススルーホールから外に出ています。
これはそのままにしておきます。
本体を引き出さないと外せませんので。
この緑色のホース(赤矢印)は下の写真の様に、ケース本体からこのようにでて燃料タンクへ行っ

ています。
赤丸

のバッテリーから来ている配線をはずす。 先に接地線を外す事を忘れるとショートするので注意。
できれば絶縁テープで巻いておくと良いです。
ボトムのど真ん中に10mmの固定ボルトがあるのでそれを弛めて、両腕で引き出します。

この時に全部引き出すと、当然本体が落下しますので、 半分程度出たらジャッキで下を支えます。
本体を少し出すごとにジャッキが本体の真下に来るようにずらし、 という作業を繰り返して、本体を引き出します。
本体左のマフラーカバーのラベルとプリント
19

99年式です。

少し横から撮影

発電機部の外観 、焼けた感じも無く匂いもありません。

そしてこれがコンデンサー
1999年6月の製造ですね。
ついで

にプラグも見ます。
デンソー製ですが NGK だとBP6ES



プラグコードに多少のやれが来ています。

ついでにターミナルボードの裏もみてみます。
右のデカイ部品がスターターリレー、これが壊れるとセルが廻りません。

更に、ついでのエアクリーナ

そんなわけで、引き出してざっと見てみて、配線が外れていたり緩みも無いし、
多分コンデンサーを交換すれば直るでしょう。
駄目な場合は、更に細かく点検したりすることが必要になります。
以上で、次はコンデンサが来て交換しての日記になります。