サンダーストーム
いまこの日記を打っているその横で、ものすごい雨が降っています。
近づきつつある台風によるものか、単なる雷なのかはわかりません。
私が若い頃、その最も強敵は雷でした。
日本全国にある軍の無線装置の電源を完璧に維持することを目標として仕事をしていた私には。
理論が一切通用しない、自然の恐ろしさを幾度となく経験してきましたが、今でも一番印象に残っているのが、ある通信所で起きた不思議な雷です。
当時全国に広がる無線設備の電源装置を検査、調整するために、一年中日本のあちらこちらを渡り歩いていましたが、関西にあった無線所で経験したのがそれです。
雷は普通上空の雲から、地面に向かって落ちる物ですが。
私のみた雷は、下の雲から、自分たちのいる、山頂に向けて落ちた雷でした。
無線所は普通、山の上にあります。
雲が山にかかれば、電位的には中和していきますが。
その雷だけは、一度だけ、しかも霞がもう少し強くなった条件下で、
下の雲から、私のいた無線局付近に、まばゆいばかりの閃光を伴いながら無線所近くの木に落ちました。
山の斜面をはい上がる様にして、下から登ってきたことに驚愕したのを覚えています。 感覚的には、竜が一瞬で昇るような、と言えばよいのか、非常に美しいものでも有りました。
その雷は無線設備に何らの害を与えたわけでは有りませんでしたが、それ以降、このような経験はありません。
思い出に残る、若き日の1シーンです。